アクセシビリティ対応チェックリスト:ウェブサイト改善の第一歩


近年、ウェブサイトやアプリケーションのアクセシビリティ(アクセスしやすさ)は、単なる「良いこと」ではなく、企業の社会的責任として注目されています。特に中小企業にとっては、自社のウェブサイトを訪れるすべてのユーザーにとって使いやすいものであることが重要です。しかし、どこから手をつければよいのか、何を改善すべきかが分からない方も多いでしょう。

そこで今回は、ウェブサイトのアクセシビリティを向上させるための具体的なチェックリストをご紹介します。このチェックリストを使えば、自社のウェブサイトが障害を持つユーザーにも優しい設計となり、より多くのユーザーに届くサイトを作るための第一歩を踏み出せます。


アクセシビリティ対応の重要性

アクセシビリティ対応は、単に視覚や聴覚に障害のある方を考慮するだけでなく、すべてのユーザーにとっての利便性向上に繋がります。例えば、視覚的に障害があるユーザーがスクリーンリーダーを使用してウェブサイトを利用する場合や、スマートフォンで片手操作をする際の使いやすさなど、多様なユーザーのニーズに応じた配慮が求められます。

さらに、アクセシビリティに配慮したウェブサイトは、SEOにもプラスの影響を与えることがあり、検索エンジンに評価されやすいという点でも有利です。では、具体的にどのような対応が必要なのか、チェックリストで見ていきましょう。


アクセシビリティ対応チェックリスト

1. テキストのコントラストを確認

視覚的なアクセシビリティを確保するためには、文字と背景のコントラストが重要です。薄い背景に薄い文字などは読みづらく、視覚障害を持つユーザーには非常に不便です。
チェックポイント

  • 文字と背景のコントラスト比が4.5:1以上であること(WCAG 2.0基準)
  • 色だけで情報を伝えないようにする(色盲のユーザーにも配慮)

2. 画像に代替テキストを設定

視覚障害を持つユーザーがスクリーンリーダーを使用している場合、画像に代替テキスト(alt属性)が設定されていないと、画像の意味が伝わりません。
チェックポイント

  • すべての重要な画像に代替テキストを追加する
  • 画像が装飾目的の場合、代替テキストは空にする(alt="")

3. キーボード操作対応

すべてのインタラクティブな要素は、マウスだけでなくキーボード操作でも操作できるようにする必要があります。特に、Webフォームやメニュー、ボタンなどがキーボードで操作可能かを確認しましょう。
チェックポイント

  • フォーム、リンク、ボタンがTabキーでアクセスできるように設計する
  • スペースキーやEnterキーで選択やアクションが実行できる

4. フォームのラベルを明確にする

ユーザーがフォームを記入する際、どのフィールドにどの情報を入力すべきかが明確でなければなりません。
チェックポイント

  • 各フォーム項目に対して明確なラベルを付ける
  • フォームのエラーメッセージはユーザーに分かりやすく表示し、修正方法も明確に伝える

5. 動画に字幕・キャプションを追加

聴覚に障害があるユーザーや、音声が出せない状況で閲覧しているユーザーに配慮して、動画コンテンツには必ず字幕を追加することが推奨されます。
チェックポイント

  • すべての動画に自動生成字幕または手動で追加した字幕を提供する
  • 動画の重要な部分がテキストとしても提供されていること

6. 画面読み上げツールに対応

スクリーンリーダーを使用するユーザーに対しても、サイト内容が正しく読み上げられるように設計する必要があります。
チェックポイント

  • ARIA(Accessible Rich Internet Applications)属性を適切に使用する
  • 動的コンテンツが変更された場合、画面リーダーに変更点が通知されるようにする

7. ナビゲーションの簡素化

ウェブサイトのナビゲーションが複雑すぎると、視覚的な障害を持つユーザーにとって迷子になりやすくなります。
チェックポイント

  • サイト内の重要なリンクを明確に整理する
  • ヘッダー、フッターに主要なリンクを配置し、いつでもアクセス可能にする

8. レスポンシブデザインを採用

モバイル端末での閲覧にも対応できるように、ウェブサイトはレスポンシブデザインであることが望ましいです。画面サイズに応じてコンテンツが適切に調整されることで、どの端末でもアクセスしやすくなります。
チェックポイント

  • モバイル端末でもストレスなく操作できるかを確認
  • 画像やコンテンツが画面サイズに合わせて適切に配置されること

まとめ

アクセシビリティは、ウェブサイトをすべてのユーザーにとって使いやすくするための基本的な要素です。自社のウェブサイトがアクセシビリティに対応しているかどうかを確認し、上記のチェックリストを参考に改善していきましょう。特に、中小企業にとっては、アクセシビリティ対応が顧客満足度向上やSEOに良い影響を与えることも多いです。

限られた予算やリソースであっても、少しずつ改善を重ねることで、より多くのユーザーに愛されるウェブサイトが作れます。まずはこのチェックリストを使って、自社サイトのアクセシビリティを見直してみましょう。


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