営業とマーケティングが連携すると売上が伸びる理由と実践ポイント
中小企業でウェブマーケティングを強化しようとするとき、まず思いつくのは「SNSを活用しよう」「広告を出してみよう」といった手段かもしれません。しかし、意外と見落とされがちなのが、「営業チームとの連携」です。特に10〜50人規模の企業では、マーケと営業が密に連携することで、限られたリソースでも効果的なリード獲得・売上アップが可能になります。
今回は、ITサービス会社、ECサイト、飲食業などの中小企業において、営業とマーケティングの連携をどのように進めるべきか、具体的なポイントを解説します。
そもそも、なぜ連携が必要なのか?
営業とマーケティングは、企業の売上に直結する重要な機能です。しかし、実際には「マーケは見込み客を集めるだけ」「営業はそれを追いかけるだけ」といったように、役割が分断されがちです。
特に中小企業では、マーケティング担当が1〜2名、営業担当も限られており、情報共有や連携が後回しになってしまうことが多くあります。しかし、ここで連携を強化することで、以下のような効果が期待できます。
- 質の高いリードの獲得と絞り込み
- 顧客ニーズの早期把握と改善提案のスピードアップ
- 無駄な広告費の削減
- リードから成約までのスムーズなプロセス構築
連携のための3つのポイント
1. 顧客像(ペルソナ)の共通認識を持つ
マーケと営業が最もずれやすいのが、「理想の顧客像」です。例えばマーケティングはウェブ上で情報収集をする層をターゲットにしているのに、営業はもっと即決型の顧客を想定してアプローチしている、といったケースです。
まずは営業と一緒に「うちにとって良いお客さんとは誰か?」を明確に言語化し、ペルソナを共有しましょう。これにより、広告やコンテンツの内容もブレず、成果につながりやすくなります。
2. リード情報をしっかり共有する
「このお客様、どんな経緯で問い合わせしてきたのか分からない」と営業が困っているケースは多くあります。逆に、マーケティング担当は「せっかく取ったリードが営業に渡ったあと音沙汰なし」と不満を持つことも。
これを防ぐには、CRM(顧客管理システム)やスプレッドシートなどを活用し、問い合わせ履歴や広告接触履歴を営業に渡す仕組みを作ることが大切です。最初は簡易的なもので構いません。例えば「Google広告経由でお問い合わせ」「資料請求ページから流入」といった情報だけでも、営業トークの質は格段に上がります。
3. 定期的な振り返りミーティングを設ける
営業とマーケがバラバラに動いてしまう原因のひとつは、「振り返りの場がない」ことです。少なくとも月に1回は、お互いの活動内容と成果を共有する時間を設けましょう。
- どのチャネルからのリードが成約に繋がりやすかったか?
- どんな顧客に営業が苦戦しているか?
- 新たなニーズやクレームは発生していないか?
こうした情報をもとに、次の施策を調整することで、広告費の最適化やコンテンツの改善が可能になります。
デジタル施策との組み合わせが鍵
連携を進める上で、マーケティング側の武器となるのが「数値データ」です。例えば以下のようなツールや施策と連携させることで、営業へのフィードバック精度を高めることができます。
- Googleアナリティクス(GA4):どのページが最も見られているかを確認
- SEO分析ツール:ユーザーがどんなキーワードでサイトに来ているかを把握
- メールマーケティングツール:問い合わせ後のフォローアップの自動化
- 広告のA/Bテスト:どんな訴求が反応を得ているかを可視化
これらの結果を営業チームと共有し、「どのような顧客が反応しやすいのか」「どんな言葉が刺さるのか」を話し合うことが、全体の成果を高めるカギになります。
まとめ:小さく始めて、確実に連携を強化しよう
中小企業にとって、営業とマーケの連携は“特別な取り組み”ではなく、“売上を上げるための最短ルート”です。予算が限られていても、部門間での情報共有と共通認識があれば、無駄なく確実に成果を出すことができます。
まずは週1回の情報共有から、小さく始めてみましょう。そして「顧客にとって最も価値ある情報を届ける」ことを、マーケティングと営業が一体となって目指していくこと。それが、これからの時代の中小企業に必要な戦略です。
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